Acer mono (イタヤカエデ)
Acer mono (イタヤカエデ)-1
イタヤカエデ樹液の水浸モデルによるストレス性胃潰瘍抑制作用
Park C-H, Son H-U, Son M, and Lee S-H.
Protective effect of Acer mono Max. sap on water immersion restraint stress-induced gastric ulceration. Experimental and Therapeutic medicine, 2, 843-848 (2011).
韓国デグ大学研究チームによる論文。日本でもイタヤカエデの樹液を煮詰めてメープルシロップが作られますが、韓国では骨によいとされて古くから愛飲されてきました。実際にミネラルや糖を多く含有しています。イタヤカエデ樹液と、比較対象として胃酸産生を抑制することで胃潰瘍の治療に用いられるオメプラゾール(3 mg/Kg)および必須アミノ酸の一つで胃潰瘍抑制作用を持つl-アルギニン(300 mg/Kg)を用いて、サンプルを投与した後、マウスを水に6時間浸して飼育し、過度のストレスを与えて胃潰瘍を引き起こす試験によって胃潰瘍保護作用を評価した結果、凍結乾燥した樹液エキスを30 mg/Kg、150 mg/Kg経口投与した群ではその他の対照群と同程度以上の胃潰瘍からの胃保護作用を示していました。また潰瘍組織から摘出されたRNAによる炎症・胃潰瘍を誘発する遺伝子(iNOS,eNOS, BTCなど)の発現が抑制されていました。このようにイタヤカエデ樹液の濃縮エキスは他の効果のある成分と比較しても天然物としては高い胃潰瘍抑制・胃保護効果を示したといえます。この他にもイタヤカエデ樹液には骨粗鬆症抑制作用が示唆されています。
つづく
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