もみじ・かえでとの出会い:起業までの経緯

 

 私は子供の頃から水生生物が好きで、それが元で東京水産大学(現東京海洋大学)に進学しました。当時私はエビについて興味を持ち、将来は当時不可能とされていた伊勢海老の完全養殖の研究に着手したいと考えていました。しかし入学して間もなく、伊勢海老の完全養殖が北海道の水産研究所で成し遂げられました。これを知って少しがっかりしたのですが、水産物全般に興味がありましたし、基礎的な勉強から応用に至るまで技術と知識を得ることができました。

学部四年時に機能性食品の新規素材を探索しその成分を単離しメカニズムを探索する研究室に入り、博士課程を終えるまで非常に有意義な研究をすることができました。その中で研究素材として偶然出会ったのが会社名でもある「もみじ」「かえで」です。

出会いのきっかけは研究室の入口に大きなヤマモミジが植えられており、「もしこの綺麗なもみじに何か機能性があったら面白いな‥。」という興味から研究を始めたところ、非常に興味深い結果を得ることができたため、もみじを含めたカエデ属植物に範囲を広げて研究を続け、カエデ属植物の葉形、樹形の素晴らしさはもちろん機能性の素晴らしさに陶酔し、「この素晴らしい素材を、日本を象徴する植物であるもみじ・かえでの力で日本の山地の新しい特産品にしたい!」という思いから一念発起し起業いたしました。

第一弾の商品として大学時代からアイディアを温めていた「もみじ茶」を商品化し現在に至ります。「もみじ」は英語で「Japanese maple」と呼ばれ、まさに日本の象徴です。現在は岐阜県多治見市に本陣を構え、もみじ茶に次ぐもみじやかえでを使った特産品としての新商品の創出と同時進行で、生産地として耕作放棄地、遊休地、荒廃山林、未利用斜面をもみじ畑として有効利用のための活動を行っています。四季を通じて綺麗なもみじを収穫するだけでなく、目で見ても楽しめるような観光農園として利用することで、新しい第六次産業の創出を視野に入れて日々努力しています。

将来は多治見市周辺地域を山と川を含めた総合的に調和のとれたもみじの町を作っていきたいと思います。さらにもみじ・かえでの素晴らしさを「Tajimi」より日本全国、そして世界各国へ拡大することを目標にしています。

 

 研究のきっかけとなった東京水産大学(現東京海洋大学)のモミジ(2006年5月撮影)